現在世の中を騒がせているウッドショック。

では、そのウッドショックとは何なのか?そもそもなぜ海外の事情なのに私たちの家の価格が高騰してしまうのか。住宅業界が口を揃えて言うように本当に「仕方のない事」なのか。

ウッドショックとは簡単に言えば輸入木材が入手困難になった事による不足→価格高騰です。

では、なぜこれほどの森林大国の日本がそもそも海外の木材に頼るのか?そして、わざわざ遠く海外から木材を輸入してまで家の材料として使う事にどんなメリットがあるのか?そしてもっとも大事なのは、国産材を使わずにわざわざ輸入するメリットは「家を建てる人のためなのか?」

業界の裏側も含めて赤裸々に、正直に、お伝えしたいと思います^^

 

~話は、ウッドショックよりもっと前段階。家に使うべき木材の話に遡ります~

 

 

「日本の家には日本の木。高知の家には高知の木」

私たちのつくる家は、日本のそして高知県の気候風土で育った厳選された木材でつくられています。

高温多湿な日本の気候をしっかりと理解し考え抜いた上で木を用いなければ濡れて腐る木材は非常に危険な材料となります。しかし、しっかりとその気候に適合させ正しく理解した上で用いれば世界で最も長寿命な家となります。それは1000年以上も建ち続けている日本の寺社仏閣たちが証明してくれています。そして当然ながらそれら寺社仏閣に用いられている木は日本の木です。

日本には四季があり、夏の湿気の多い暑さもあれば冬の厳しい寒さもあります。 日本で育った木でつくる家は日本の特殊な気候に適した、強度的にも寿命的にも高耐久な家となり、シロアリなどの虫害や腐れにも強く、永く家族を守ってくれる本来の当たり前の家となります。

 

高知で家をつくるのだから高知の木でつくる。理由は単純明快です。

 

人間が所詮及ばない頭であれこれ考える必要はない。答えは大自然が教えてくれています。そこの気候で、そこの風土で、そこの土壌で、そこにずっとずっと立っていた。その場所につくる家に最も適した材料だという事にこれ以上の理由があるでしょうか。

逆に言えば、四季があり海に囲まれ多湿な気候である日本で建てる家に、四季が無く海に囲まれてなく湿気も少ない国で生息していた木材が日本の気候や風土に果たしてマッチするのか。

海外製の木材を用いる方々はこう言います。

「構造計算をしてデータでお出しているから大丈夫です」

では聞きますが、その高尚なる性能データは大自然の森羅万象、気候風土を全てデータ化して自然を完全に掌握しているのでしょうか。答えは否ですよね。それができれば人間は地球をつくれてしまいます。

構造計算とは瞬間的な地震や風に対する家の耐久強度計算にすぎません。もちろんそれは大事な事、マストな事ですが、もう一つ大事な事があります。それが長期的な日常の耐久性。対候性と言った方が分かりやすいかも知れません。

対候性とは気候風土に対する家の耐久性。それは地震や台風などの強度計算のように北海道から沖縄まで全国一律でも、ましてや全世界一律でもありません。皆さん毎日の天気予報や旅行で感じている通り、その場所によって違うのです。そして、その自然環境の「違い」を全てデータ化し掌握する事は神様でもないとできません。

大量生産し大量に売りたいがために「データ」を盾に気候も風土も無視した家を、モノとしてバラまいてしまう。それが住宅業界の大きな闇の一つです。

 

 

日本の木でつくる日本の家。そして、高知の木でつくる高知の家

日本に建てる家を日本の木でつくる。そこに建てる家をそこで生まれ育った木でつくる。そんな当たり前の様に思えることが、今では珍しいことになっています。

良くも悪くも、文明が発展し技術が発達し、より早くより安くより簡単に世界中から物が手に入るようになりました。

目に映りやすいそんな表面上の「便利さ」だけを見れば誰だって、早くて安くて簡単な方を選びます。

現在建築業界を危機に陥れている、海外から全く木材が入らなくなってしまった事によるウッドショックは、こうした怠惰や楽して儲けようとしてきた事への代償なのかも知れません。

 

 

 

森から私たちまでの距離

森から私たちまでの距離というのを意識した事はあるでしょうか。

日本の木でつくった家と外国の木でつくった家。見た目やデータは一緒かも知れませんが、前述したように気候風土に対する耐久性も違えば、運ばれてくる距離も違います。

木を運ぶ距離が長くなれば、より多くの燃料を使うことになり、地球のサイクルに有害なCO2が増えてしまいます。私たちが家を建てる事で私たちが生きるそもそもの環境を悪化させてしまう。

快適な家をつくったつもりが同時に有害な環境をつくり出してしまう。空気というのは目には見えないので気付かないですが、私たちは家を建てる事で気付かないうちに自分の首をしめてしまっているのかも知れません。

 

 

 

子や孫の時代まで永く幸せに暮らせる家をつくりたい

日本の木での日本の家づくりは木のサイクルを生み、森を守ります。高知の木での高地の家づくりは高知のサイクルを生み、高知の森を守ります。

上手に手入れされた森は、美しい山や川や海をつくり、そこに住む生き物たちを、私たちの生活を守り続けてくれます。こうして健康的に手入れがされた森に育まれた木によって、私たちは強くて長持ちする本来の家をつくることができます。

良い森づくりと良い家づくりは切り離せない関係です。

私たちはこれからも日本の家を、高知の木の家をつくり続けます。森づくりと同じように、長い目で見たここでの暮らしを、ここでの木の家づくりを続けていきます。

これを読んでくださった皆さん、ぜひ私たちと一緒に子どもたちへ、孫たちへ、今より良い未来を贈ってあげませんか?

このひと記事が家づくりをお考えの皆さんに届きますように。願いを込めて。